うさぎ姫とおおかみ執事
「近くで見ると、より美しいですな…」

至近距離で、レアが呟く。か、顔が近すぎる…!

あたしの顔がカーと熱くなった。心臓がバクバクする、こんなの始めてだ。 

「お世辞言っても何も出ないぞ…」

「わたくしは今までも一度も、お世辞など口にしたことはありませんよ。」


いたずらに微笑むレア。 彼の亜麻色の柔らかい髪が、あたしに少しふれる。 

「何でもいい…。さっさと部屋に連れていけ。」

ドキドキして、言うのが精一杯だった。
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