うさぎ姫とおおかみ執事
「はぐらかさないで、レア、あなたはいつも大事なことを言わない。」


切なげな目をしたまま、レアの手があたしの頬に触れた。 


「あなたの傍にいる理由は、大事なものを失わないこと…そのためだけです。」 

月の光に照らされて、静かな時間が流れていた。 

大きく欠けた月が窓からこっちを覗いている。 


これが満月だったら…


ううん、満月のほうがよかった。 
耐えられなくて、もうどうにかなってしまいたかったー
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