〝好き〟の間違い探し
◆
「あんた、ほ、ほんまなんなんよ。
ふざけ? ふざけなん? ふざけんなよ?」
「なんの話だよ」
「カードのことやんか。
あた、あたしからって、なんで」
ああそのことか、って適当な反応。
あんた、まだ止まってない涙が気になってるだけなんやろ。
畜生。
ぐいっと引っ張り上げられて、座らされる。
あたしの目の前に達郎はあぐらをかいた。
「だってあれ、見に行くって約束したツリーにそっくりだったし。
そんくらい、お前のことなんだからわかるっつーの」
「っ、」
涙で声が詰まる。
ぼたぼたと落とせば、自分も泣いとるくせに、達郎があたしの頬をこするようにぬぐってくる。
「お前、俺の告白が罰ゲームだって知ってたんだろ?」
「うん」
「俺も」
「は?」
「俺も、お前が俺と付き合うことにしたの、罰ゲームだって知ってた」
「は⁈」
涙が、止まった。