ぼくのモナリザ
僕やったってモテへんわけちゃうで。
その花見で近くに座ったゆりちゃんやまなみちゃんとは今も電話で連絡を取り合う仲。
でも自分からかけることはない。ただのシャイである。

「お前別れるの早いねん。もっと見な、中身とか。」

「ちゃうねん、なんか、ちゃうねん。束縛がちょっとキツくて。
 渉にも見せたやんか、あのメール。」

「うん、みたけどな?たしかにあれはやばい。でもはやいわ」

「俺らはまだ若い。無理をする必要はない。
 たくさん付き合いたくさん経験し、たくさん学んでいくのだ。」

そういいながら連絡先を開く健介。

「かほ、楽しかったけどちょいキツかった。さいなら~~」

そして、連絡先を消した。

「スッキリ☆ わーたん、消しました、連絡先。」

「その呼び方まじできもい。やめて。てか現彼女にするみたいな報告やめて」

「わーたん、俺、これからはお前一筋」

「きもいきもいきもい」

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