ぼくのモナリザ
僕は身長172センチ、体重54キロ。
栗色の猫毛と、華奢な体つき。
よく言えば中性的な男の子、悪く言えばガリ。
自称、猫気質のきまぐれ美男子である。

「よし、今年はお互い彼女を連れて海へ行こうではないか!」

僕はカルピスのペットボトルに滴る雫を丁寧にタオルで拭きながら声を張り上げた。
先ほどの軽い自己紹介に一つ付け加えるとすると、A型だ。

「おおお!渉がやる気になった!」

「夏を楽しもう!」

「おう!じゃあエリに予定聞いてみるわ!」

「えっ!?だれ!?」

「昨日から付き合うてる彼女」

「・・・」

0地点からのスタートはどうやら僕だけらしい。
健介は僕の人脈の中で4番バッター確定だ。

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