年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)


 鎌谷は俺様コーヒーを無言で啜る。また怒ってるんだろうか、介抱してやったのにって。


「で、いつ結婚すんだよ」
「5月」
「そうか、すぐだな。仕事は辞めんだろ?」
「辞めない」
「はああ?? ライバル社の副社長と結婚すんだろ、普通辞めるだろ」
「だって結婚しないもん」
「何だよそれ」


 私は説明した。籍は入れずに挙式するって。ドレス作って二人だけでひっそりと高原の教会で式を挙げるって。鎌谷はしばらく黙っていた、頷きもせず。

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