年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)

 週末になり、私は由也くんとオーダーサロンに出掛けた。モヤモヤとした気持ちのままだったけど、サロンに着いてショーウインドウに飾られたドレスを見た瞬間、テンションが上がった。キラキラと輝くサテン地、装飾のビーズ、レース。私はへばり付いてそのドレスを見上げた。


「綾香さん、よだれが垂れてます」
「へ」
「冗談です」
「由也くんっ、もうっ」


 私達に気付いた店員さんが外まで出てきた。由也くんが5月に教会で挙式を予定している、彼女に似合うものを、と言った。

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