年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
会社に着くと、私はエントランスで待ち伏せした。自動ドアの目の前に足を開いて立ち、入って来る社員達を待ち構える。
「カマ!!」
鎌谷が入って来るなり、私は声を張り上げた。鎌谷は体をびくつかせた。いや鎌谷だけでなく辺りにいた社員全て。でも鎌谷は無言で私の横をすり抜けようとした。
「逃げる気?」
エレベーターに乗り込もうとする鎌谷の背中に怒鳴る。辺りの社員が鎌谷を見てヒソヒソ話しはじめた。鎌谷は振り返り、私の前に来た。