年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「うん……ごめん」
「謝るな、自分で決めた道を否定すんなよ。自分もボンボンも可哀相だろ」
「長谷川がそれでいいなら、俺も応援するからよ」
早く飲めよと鎌谷が顎をしゃくる。私はマグに口を付けた。久々の俺様コーヒーはやけに熱くて香りが強くて、刺激の強さに涙が溢れる。視界がぼやけてきた。
「大丈夫か?」
「うん」
「最近痩せたみてーだし」
「うん」
「あんまり痩せるとデブ専が悲しむからちゃんと食べろよ」
「うん……」
鎌谷の口の悪さとそこから見え隠れする優しさに胸がジーンとして更に私は泣いた。