年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「やっぱり綾香さんは綺麗です」


 翌朝、朝食会場でご飯を頬張っていると由也くんは突然言い出した。


「あはりまへにゃん、んぐ」


 口いっぱいに入っていたパンをそのままに私は喋った。嬉しかったけど照れ隠しにわざとそう返事した。パンをコーヒーで流し込む。


「ドレス姿も綺麗でしたけど、やっぱりべッドの上のほうが」
「ぶっ」


 思わずコーヒーを吹き出した。自分でも頬が熱くなるのが分かる。由也くんは私をからかうのが更に得意になった気がする。由也くんはニコニコと笑い、手元のフォークでトマトを刺すと私の口元に近づける。私は餌付けされるようにトマトを口に頬張った。


「今日は何する?」
「だからベッド」
「駄目。恥ずかしいし」
「綾香さん勘違いしないで。ベッドで昼寝するだけです」
「ぶう」

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