年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
オーナーが由也くんの背後にいた私に気付いた。
「ん、そちらは……」
「長谷川綾香です、あ、あの由也くんとは……」
なんて自己紹介したらいいんだろう、恋人でいいかなと言葉を濁していると、由也くんは言った。
「僕の婚約者です」
「こっ……?!」
オーナーはまた、おおーっ!!、と叫び由也くんの肩をバンバンと叩く。こんな可愛いお嬢さんでかしたな、式はいつだ?と喜んでいる。仕事が忙しくて結婚はしばらく先だと由也くんは答えて、私たちは食堂に通された。
「よよよ由也くん大丈夫なの?」
「うん。オーナーは僕がスマ乳の跡取りだなんて知らないし」
由也くんは何でもない風に出されたお茶を啜る。