年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)



 由也くんの父親、つまりスマ乳社長は過去に商品開発の社員の裏切りに遭い、新商品情報が漏れて経営が危なくなった。それからというもの、新商品に関わる人間には殊更神経を尖らせる。新入社員は勿論、商品開発室に異動する既存社員も身元や大きな借金が無いか調べた上で入室させる。


「すみません綾香さん……」
「いいよいいよ、分かってることなんだし」


 この状態で私が赤ちゃんを産んだらどうなるだろう、ただでさえライバル会社の私と父親の間で由也くんは板挟みになっている。

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