年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「由也くん、子供がっ……」
鞄の同意書と赤ちゃんの残像が頭の中で攻めぎ合う。何を今更と自分でも思う、中絶手術の予約までした癖に。
「子供?」
「こ、子供が出来たら大変だねっ。ピル飲もうかな」
「ピル?」
「卵を産まないように調整する飲み薬」
「そういうのって体に負担を掛けませんか?」
「まあ、うん……」
手足が付いた雪だるま赤ちゃん、由也くんなら何て言うだろう……。