年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
 雪だるまの形をした、ちっちゃい命。あの画像が脳内が浮かび上がる……。


「うちの母ちゃんあんなデブだけど面倒見はいい」
「あ、うん」
「父ちゃんもあんな口下手だけど根はいい男だと思う」
「うん……」
「妹は家事の手伝いもしねえしゴロゴロしてばっかだから蹴飛ばしてくれていいからよ」
「へ? うん……」


 何故鎌谷が鎌谷の家族の話をするのか分からない。ただ深刻そうにボソリボソリと呟くように喋る。


「……う、うちにいれば誰かしか面倒見てくれるからよ」
「へ?」
「だから……」
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