年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
重たい瞼を薄くあけると白い天井が見えた。ぐっすり寝ていたのか手に力が入らない。昼寝し過ぎたときみたいだ。
「昼寝? ……そうだった」
腕に麻酔をされて3つ数える前にすうっと眠たくなって目を閉じた。きっとここは病室。手術は終わったんだ。
「はは。忘れてないんだ、私」
ショックのあまり、料亭で由也くんとの会話を忘れたのに、堕ろしたのは忘れてなかった。忘れてしまいたいのに、赤ちゃんを身籠ったことすら消してしまいたいのに。何故忘れてないんだろう。自分の無能さに涙が出てくる。
「ん、いや待て……?」
天井の狭さに大部屋でないのが分かった。壁やカーテンがピンク色の可愛い部屋。ああ、もしかして私は天に召されたのだろうか。手術は失敗したんだろうか無事に終わったんだろうか。いや自分の無事なんてどうでもいい。赤ちゃんを殺した私に無事に生きてく資格なんてない。記憶を消せないなら、自分の存在ごと消えてしまえばいい。
「昼寝? ……そうだった」
腕に麻酔をされて3つ数える前にすうっと眠たくなって目を閉じた。きっとここは病室。手術は終わったんだ。
「はは。忘れてないんだ、私」
ショックのあまり、料亭で由也くんとの会話を忘れたのに、堕ろしたのは忘れてなかった。忘れてしまいたいのに、赤ちゃんを身籠ったことすら消してしまいたいのに。何故忘れてないんだろう。自分の無能さに涙が出てくる。
「ん、いや待て……?」
天井の狭さに大部屋でないのが分かった。壁やカーテンがピンク色の可愛い部屋。ああ、もしかして私は天に召されたのだろうか。手術は失敗したんだろうか無事に終わったんだろうか。いや自分の無事なんてどうでもいい。赤ちゃんを殺した私に無事に生きてく資格なんてない。記憶を消せないなら、自分の存在ごと消えてしまえばいい。