年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
 そんな矢先、私に異動辞令が下りた。といっても小さなもので、担当がコンビニから百貨店に変わった。


「担当、変わったんだってな」
「うん。ひひひ」
「キモいぞ長谷川」
「だってさ、顧客先で会えそうじゃん」
「ボンボンにか??」
「うん」
「そんなに会ってねーのか、お前ら」
「週に一度会えればいいほうかも」


 朝の給湯室で鎌谷に俺様コーヒーをもらう。由也くんの主な担当はスーパーやデパート。ライバルではあるけど顔は見れる。毎朝スマ乳ホームページの由也くんには会えていたけど、出先で会えれば生だ。


「生由也くん……ひひひ」
「なんかエロいぞ」
「そういう逞しい想像をするカマの方がエロい」
「ちゃんと避妊してんだろうな?」
「してない」
「はあ??」
「そういうことすら、してないもん。プラトニックって言うの?」
「いい大人が寝言言うな」

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