年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
ズルズルとコーヒーを啜る。
「カマもそう思う?」
「綺麗事言ったって所詮ヤることヤらねーとさ、不安じゃねーか? 長谷川だってそうだろ、ましてや籍がある訳じゃ無い。所詮ママゴトなんだし」
「うん……」
「ボンボンもそろそろ、お妃選びに入ったんじゃね? 他所の女を見てるうちに気が変わったとか有り得るだろ」
「……」
そうかもしれない。由也くんも動き始めたのかもしれない。きっと言いづらくてアパートへは足が遠退いたと考えられなくもない。
「ボケ」
「は?」
「何、真に受けてんだよ」
「だって」
「ボンボンのことだから長谷川に気遣って襲えねーに決まってんだろ」
「そかな……」
「意気地無さそうだし」
「カマがデリカシー無さ過ぎなの」