年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
その夜、一人で夕飯を食べているとベルが鳴った。玄関に行きドアスコープを覗くと由也くんがいた。
「どうしたの、急に」
急にも何も無い。私は昨夜のメールの返信もしてない。私に連絡したところで断られるのを予測したんだろう、だから突然来た。
「綾香さんごめんね」
「べ、別に怒ってないし~」
「上がってもいいですか?」
「別にいいけど~??」
刺々しい台詞で返事した。自分でもおとなげないとは思った。でもこれくらいのヤキモチは受け入れるべきだと思いながら由也くんを睨んだ。由也くんは申し訳なさそうに持っていたケーキ箱を私に差し出した。
「あ、これ……」
一流ホテルのロゴマーク入りの箱。ケーキを冷蔵庫にしまい、由也くんの分の夕飯を用意する。由也くんは座布団に正座していた。
「は、反省したのかな……」
ご飯とお箸、取り皿を出す。由也くんは青ざめた顔でテーブルを見ていた。
いやがおうでも思い出す……。あの仰天の告白をされた日、あの日も由也くんはケーキを買って来て靴をきちんと揃えた。由也くんは箸を取り、おかずに手を付ける。いつもなら美味しいとかいい味ですとか言うのに何も言わない。二人で黙々と食べた。食後にケーキを切って取り分けた。焙じ茶をズルズルと啜る。
「どうしたの、急に」
急にも何も無い。私は昨夜のメールの返信もしてない。私に連絡したところで断られるのを予測したんだろう、だから突然来た。
「綾香さんごめんね」
「べ、別に怒ってないし~」
「上がってもいいですか?」
「別にいいけど~??」
刺々しい台詞で返事した。自分でもおとなげないとは思った。でもこれくらいのヤキモチは受け入れるべきだと思いながら由也くんを睨んだ。由也くんは申し訳なさそうに持っていたケーキ箱を私に差し出した。
「あ、これ……」
一流ホテルのロゴマーク入りの箱。ケーキを冷蔵庫にしまい、由也くんの分の夕飯を用意する。由也くんは座布団に正座していた。
「は、反省したのかな……」
ご飯とお箸、取り皿を出す。由也くんは青ざめた顔でテーブルを見ていた。
いやがおうでも思い出す……。あの仰天の告白をされた日、あの日も由也くんはケーキを買って来て靴をきちんと揃えた。由也くんは箸を取り、おかずに手を付ける。いつもなら美味しいとかいい味ですとか言うのに何も言わない。二人で黙々と食べた。食後にケーキを切って取り分けた。焙じ茶をズルズルと啜る。