年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「は、鼻の下伸びてた」
「……伸びてません」
「嘘、デレデレしてたよ。それとくっつき過ぎ」
「……ごめんなさい」
由也くんは湯呑みを置いて頭を下げた。なんだ、ちゃん悪いって思ってケーキを手土産にやって来たんだ。なら許そうと思った。由也くんだって歴とした男なんだし、可愛いコに反応するのは普通だって。
「反省してる?」
「……」
でもそう尋ねると由也くんはうんともすんとも返事をしなかった。反省したなら許そうと思ったのに、私の頭の中のマグマは再び煮え出した。
「じゃあ開き直るの??」
「……」
「わ、若いコがいいわけ?、可愛いコがいいわけ?、ウブそうなコがいいわけ??」
「……」
「黙ってちゃ分かんないよっ」
思わず声を荒げた。思い出した、あの日も私は同じ台詞を吐いた。なんか嫌な予感がする。もしかして別れようとか言い出すんじゃないか、浮気じゃなくて本気だって。
「綾香さん、あのコ」
「な、何、武内志緒がどうしたの」
「ご存知なんですか?」
「あ、いや、その、社員証下げてたから、今日……」
「……伸びてません」
「嘘、デレデレしてたよ。それとくっつき過ぎ」
「……ごめんなさい」
由也くんは湯呑みを置いて頭を下げた。なんだ、ちゃん悪いって思ってケーキを手土産にやって来たんだ。なら許そうと思った。由也くんだって歴とした男なんだし、可愛いコに反応するのは普通だって。
「反省してる?」
「……」
でもそう尋ねると由也くんはうんともすんとも返事をしなかった。反省したなら許そうと思ったのに、私の頭の中のマグマは再び煮え出した。
「じゃあ開き直るの??」
「……」
「わ、若いコがいいわけ?、可愛いコがいいわけ?、ウブそうなコがいいわけ??」
「……」
「黙ってちゃ分かんないよっ」
思わず声を荒げた。思い出した、あの日も私は同じ台詞を吐いた。なんか嫌な予感がする。もしかして別れようとか言い出すんじゃないか、浮気じゃなくて本気だって。
「綾香さん、あのコ」
「な、何、武内志緒がどうしたの」
「ご存知なんですか?」
「あ、いや、その、社員証下げてたから、今日……」