年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
1週間程して私はまた由也くんの車に遭遇した。場所はあのデパート、時間は同じく夕方だった。裏手から入り売場に向かう。由也くんに会えると思うと足取りが軽くなる。でもそこにいたのは由也くんと綿菓子の女の子だった。
「ごらあ、離れろ~!」
遠巻きに二人を見る。こないだみたいに並んで寄り添うように立ち、商品を見ている。彼女は手を伸ばし、指先で曲がったポップを直した。
隣にいた由也くんは手を伸ばし、彼女の触れていたポップに指を添えた。そして二人でシーソーするみたいに揺らし、由也くんは指を彼女の指に重ね置いた。