年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「ただいま~」
と言っても誰がいるわけでも無い。いつの間にかアパートに帰っていた。何処をどう通って来たかは覚えてない。まあでもこうして玄関にいるんだから青信号で渡ってちゃんと改札機に定期を翳して電車に乗って来たんだろう。靴を脱いでベッドにダイブした。枕に顔を埋める。
「……」
目に浮かぶのは二人の姿、彼女の指に重ねた由也くんの指、微笑む由也くんの横顔。恥ずかしそうに俯いた彼女。
「なんかいいなあ、ああいうの」