年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
由也くんは所詮ボンボンだ。金持ちの発想が理解できない。私は口をあんぐり開けてぽかんとしていた。
「それに二束三文にしかならないって」
「何が」
「アクセサリは売却しても大きな金額にならないんでしょう?」
あのデートのとき、買い取り専門店の前で私は二束三文にしかならないと言った。確かに大した金額にならないとは思う。ダイヤならただのプラチナリングよりは高いだろうけど、売却を念頭に置くって、いずれは売却して欲しいんだろうか……。
「……」
私にマンションを買う、いずれは売却してもいい、つまりは。