年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)

「意外に芯があるね……」
「そうですね。紅茶生産で発展途上国の経済的地位を押し上げたいとかよく語ってます」
「フェアトレードってやつ?」
「はい」



『いいコですよ』



 由也くんがそう言ったのも分かる気がした。私はただ牛乳が好きで人と話をするのが好きで、それだけで営業をやって来た。それと比べると彼女の方が上かもしれない。


「ラベンダーミルクティは彼女の製品です」
「あ、うん。あのスキー場コラボのでしょ。紅茶の味がしっかり出てて美味しかった」
「味も良いですけどパッケージも。何度もスキー場まで足を運んでイメージを固めてから発注してましたし」


 運んで……? まさか。


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