年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「駄目じゃん由也くん、押しが弱いんだよ。はっはっはっ!」
私はバシンと由也くんの肩を叩いた。しばらくは怯えなくて済む、私はふうっと息を吐いた。
「そうですね。だからちょっと押してみようかと」
「へ??」
押すって……?
「彼女が退職したいって零してまして」
昨年、由也くんは綿菓子を総務部から引き抜いた。手当も付ける、無理はさせないと約束した上で。それは他の総務部メンバーも承知の上だ、同じ条件でベテラン総務部社員から声を掛けたのだから。ところが彼女が営業部に行った途端、ブーブー言い出した。新米の癖に生意気だの、大して仕事もしてないのに給料がいいだの、文句を言った。それはヤッカミから来るものだった。営業部に来てからは由也くんは彼女を庇うように甘めの仕事ばかりを頼んでいたし、何かあれば自分のサポートに付けた。入社2年目のホワホワした女の子が副社長の側にいたのが気に入らなかったらしい。
私はバシンと由也くんの肩を叩いた。しばらくは怯えなくて済む、私はふうっと息を吐いた。
「そうですね。だからちょっと押してみようかと」
「へ??」
押すって……?
「彼女が退職したいって零してまして」
昨年、由也くんは綿菓子を総務部から引き抜いた。手当も付ける、無理はさせないと約束した上で。それは他の総務部メンバーも承知の上だ、同じ条件でベテラン総務部社員から声を掛けたのだから。ところが彼女が営業部に行った途端、ブーブー言い出した。新米の癖に生意気だの、大して仕事もしてないのに給料がいいだの、文句を言った。それはヤッカミから来るものだった。営業部に来てからは由也くんは彼女を庇うように甘めの仕事ばかりを頼んでいたし、何かあれば自分のサポートに付けた。入社2年目のホワホワした女の子が副社長の側にいたのが気に入らなかったらしい。