年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「結構酷い言葉も浴びせられたらしくて」
「どんな」
「副社長夫人の椅子欲しさに体を差し出した、とか売女とか……」
「うーん、それは酷い」
例えば彩乃みたいに自分から誘って契約を取るとかセックスアピールを売りにしてるなら分かるし、彩乃なら言われたところで動じない。自分で理解してやってることだから。
でも綿菓子は違う、良かれと思ってやったことにイチャモンがついた。あんなウブそうなコ、そんな噂に耐えられる筈も無い。で、由也くんは商品開発室への異動を決めた。噂を消すためだけじゃなくて彼女の紅茶の知識も必要だったのも事実。ところがまたそれが引き金を引くことになる。