年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
私の浮かない顔色に気付いた由也くんは重そうに言葉を続けた。
「もしうまく行けばですけど」
「うん……」
「早ければ秋に結婚するかもしれません」
「ん……」
「だから綾香さんを海外に連れていけるのはこの連休が最後のチャンスになるかと思いまして」
「……」
ゴールデンウイークも年末年始も綾香さんと過ごします、でもそれは国内で今までのように1週間近くも自宅を空けられなくなる、と由也くんは言った。
「うん……でも海外に行く気にはなれない。赤ちゃんのこと考えたら無理。ごめん」
由也くんは、気にしないで欲しい、いつかは必ず綾香さんとも海外へ、と言ってくれたけど少し寂しそうだった。