年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「おまけって癒されるでしょう?」
「はい」
「以前は50円プラスで1枚付けていたんだけれど、注文するお客様はほとんどいなくてね」
「そうですか。すいません、私もそのクチかも」
奥さんは優しく笑う、きっと自分も客なら注文しないだろうと。
「おまけはおまけだから“美味しい”んです」
「そうですね」
「おまけがおまけで無くなったとき、そのおまけの価値が分かる、そう思いません?」
「はあ……そうですね」
奥さんが何か意味ありげにそう言ったのは理解した。
「美味しい思いをしてても、それに掛かる代償を背負わされたとき、その美味しかった筈のおまけは美味しくなくなると思うの」
「はあ」