年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「雑誌?」
「ああ。宇宙物理の雑誌で」
その雑誌のあるコーナーで由也くんが紹介された。学生時代宇宙放射線のナントカがナントカでという論文を出して巷ではちょっとだけ有名人だった。そんな伝手から取材を受けたのだろう、たまたま天体観測素人を紹介するコーナーに取り上げられた。
「普段は買わない雑誌でな、だから尚のこと驚いた」
宇宙物理や天体観測をする人は意外にも専門誌は買わずに立ち読みし、代わりに鉄道模型の本や飛行機専門誌は買う人が多いらしい。
「確かに由也くんも本屋さん行っても星の本は立ち読み……」
「ははは、そうだろう?」