年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)


「これ、僕の部屋に置かせてください」
「あ、うん」


 マンションは4LDK、ひと部屋は由也くんの部屋になっている。部屋と言っても少々の荷物と書棚がある程度。


「それって大切な望遠鏡じゃないの?」
「はい。大切ですけど、何か」
「いや、だから大切なら自宅に」
「いえ。こちらに置いておきたいんです」
「でも」


 父親からもらった望遠鏡、手放すような真似だし。


「大切だからこちらの部屋に」



< 417 / 600 >

この作品をシェア

pagetop