年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「愛人ですかあ?」
「愛人……」
「だってマンション買ってもらったなんて、恋人の域を越えてます」
彩乃は見下すように私の胸や首を見る。
「何」
「蓼食う虫も好き好きですね、先輩の体が良いだなんて。何処かの社長さんとか?」
「まあ、そんなとこ」
他人から見たら本当に愛人に見えるのかと落胆した。私は由也くんと甘い恋人でいるつもりなのに。スープが届いてスプーンですくって啜る。
「そうですかあ。私はてっきり先輩は鎌谷さんと結婚するのかと思ってました」
「カマと??」
「お似合いですよお?」
彩乃は小指を立ててスプーンを持ち、皿を傾けてスープを飲む。