年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
鎌谷の母親に呼ばれて下に行く。4人で夕飯を食べた。今夜の夕飯は寄せ鍋。体に優しくて一人暮らしだとなかなか食べられないもの、と鎌谷の母親が用意してくれた。テーブルの上にコンロを置き、土鍋に母親が野菜や白身魚を入れる。煮えた具材を鎌谷がよそり私に渡す。父親がポン酢の瓶を私に手渡す。立ち上る湯気、煮立つコポコポという音、テレビから聞こえるお笑い番組の声、何だか暖かくて涙が溢れた。鎌谷がこいつ男とうまくいってねーんだよと言い、父親は鎌谷に泣かせるなと言い、母親は好きな具材は何?、と言い、相変わらず噛み合わない会話に泣きながら吹き出してしまった。
お風呂をもらい部屋に戻る。今日はよく眠れそうな気がして、部屋の明かりを消して目を閉じた。すうっと睡魔に襲われた。