年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「もう別れろよ」
「カマ?」
「見てらんねーんだよっ」
「だ……」
「全然お前幸せそうじゃねーだろ! 籍なくてもそばにいられりゃいいって言うから見てたのに、幸せどころか地獄見てんじゃねーかっ」
「いいの」
「いい訳ないだろっ。こんなになるまで自分を追い詰めて」
「……」
「いい加減気付けよ」
鎌谷は少し腕を緩めて抱きしめ直す。私の頭に頬をこすりつけて再び強く腕に力を入れた。
「なあ」
「……」
「お前だって、俺の気持ち分かってんだろ」
「うん……」
「なら黙ってついて来りゃあいい」
鎌谷と結婚すれば幸せになれるかもしれない。普通に結婚して普通に子供を産んで普通に生活していける。