年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)


「カマ、ありがとう」
「おとなしくしてろよ」
「ん。いってらっしゃい」


 朝、鎌谷家の玄関から鎌谷を見送る。昨夜鎌谷に抱きしめられた腕と背中は暖かかった。この人と暮らせたら穏やかな生活が待っている。

 私は朝食をもらったあと、着替えて帰る支度をした。鎌谷の母親にはもう一晩泊まっていけと言われたけど、鎌谷の妹も宿直から帰るし長居しちゃ悪いから帰ると言った。でもそれ口実で、私は一度帰宅すると再び電車に乗り込んだ。
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