年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
好きで好きたまらない由也くん。たった一人のひと。
「その思いを持ち続けるのも、一考」
「はい」
「それを糧にするのも、一考」
「糧ですか?」
「そう、糧」
オーナーは一口啜るとカップを置き、髭に手をやる。
「一緒に時を歩むのも勿論、愛でしょう。でも一緒にいたことを大切な糧として生きていくのもその人への愛だと思いますよ」
「……そばで支えてあげなくても、ですか?」
別れることも愛だと言いたいんだろうか。オーナーは再びコーヒーを啜る。