年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
由也くんがスマ乳御曹司で無ければ結婚出来たかもしれない。でも由也くんがスマ乳御曹司で無ければ出会えなかった。なら、結ばれなくても出会えたことに感謝しよう。この8年間一緒に過ごせたことは一生の誇りだって思う。私なりに必死でがむしゃらに一生懸命愛したことは無駄じゃないって。ふとペンションのオーナーの言葉が頭を過ぎる。愛したことを糧に生きる、そうすることで由也くんとの時間は無駄にはならないから。私の中に由也くんがいる、由也くんが私の一部になる。
それが私に出来る残された唯一の方法だから。
「綾香さん、プレゼント」
由也くんは私から離れて奥のテーブルに行くとそれを取り上げた。
「はい。メリークリスマス」
差し出されたのは花束。ピンクを基調にした大きな花束だった。