年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
そしたら実家の親も安心させられる、疎遠になっていた同級生とも会える、堂々と胸を張って道を歩ける。普通の生活を手に入れる代わりに由也くんを手放すんだ。自分の身勝手さに笑えて来た。
私が籍を入れなくていいと言ったのに、それでも由也くんは私を責めない。罵倒してくれてもいいのに何も言わない。ぽっちゃり系で美人でもなくて年上で、年上の癖に年上振るだけの私を無条件で受け入れてくれた由也くん。女らしくもない私をいつも笑って包むように受け入れてくれていた。もうこんな人にも出会えないだろう、きっと……。
「由也くん、ありがと……こんな私を……」
「僕こそ……」
そのあとは黙々と支度をして、花束を抱えてホテルを出た。由也くんの車で自宅まで送ってもらう。そして各々、それぞれの会社に向かった。