年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
由也くんの後を追うように搭乗口に向かう。綿菓子の彼氏に何を言われたのだろう、由也くんに続いて私は指定された席に着いた。シートベルトを着用し、飛行機の離陸を待つ。
「綿菓子の彼氏は何て……?」
「ええ」
綿菓子の彼氏は由也くんに電話を掛けてきて、こう話した。8年も連れ添った彼女がその8年間に彼女が何か問題を起こした訳じゃない。副社長の鞄や携帯や手帳をのぞいて情報を引き出した訳じゃない。副社長の3つ年上なら彼女はもう34歳、一般的な適齢期も後半でそれでも尚、副社長に寄り添っている。身を犠牲にしてまでいる彼女に父親はスパイだと疑って掛かるだろうか。仮に疑ったとしても、二人がきちんと暮らしていれば社長だって認めてくれるんじゃないか……、と。
「副社長も8年間辛かったでしょう、でも彼女の方がもっと辛かったと思います、でもその8年間で社長を説得出来るんじゃないか、と」
「8年……」
由也くんは俯き加減に一点を見つめる。
「綿菓子の彼氏は何て……?」
「ええ」
綿菓子の彼氏は由也くんに電話を掛けてきて、こう話した。8年も連れ添った彼女がその8年間に彼女が何か問題を起こした訳じゃない。副社長の鞄や携帯や手帳をのぞいて情報を引き出した訳じゃない。副社長の3つ年上なら彼女はもう34歳、一般的な適齢期も後半でそれでも尚、副社長に寄り添っている。身を犠牲にしてまでいる彼女に父親はスパイだと疑って掛かるだろうか。仮に疑ったとしても、二人がきちんと暮らしていれば社長だって認めてくれるんじゃないか……、と。
「副社長も8年間辛かったでしょう、でも彼女の方がもっと辛かったと思います、でもその8年間で社長を説得出来るんじゃないか、と」
「8年……」
由也くんは俯き加減に一点を見つめる。