年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「この8年間を盾に、辛かった8年間を……」
きっと今までのことを振り返ってるんだろう、私と知り合った頃からのことを。街の小さなスーパーの裏口から叩き出されたところで由也くんは私と出会った。入社するつもりの無かった父親の会社。しかも突然名刺と試供品だけで一人で新規を回れと言い渡された。それがどれだけしんどいか営業の私には分かる。社内では社長子息だと距離を置かれひとりぼっちだった由也くんは私と会うことで救われていた。ランチしたりデート紛いの逢瀬を続けて由也くんも私も意識した。私はあの頃由也くんが御曹司だとは知らなかった、だから辛いなんてこれっぽっちも思わなかった。一緒に過ごせて楽しかった。でもその一方で由也くんは自分が跡継ぎでライバル会社の私と付き合うことを親に許しを請うことすら出来なくて、誰に話せる訳でもなくて、きっとずっとずっと辛かったんだと……。
きっと今までのことを振り返ってるんだろう、私と知り合った頃からのことを。街の小さなスーパーの裏口から叩き出されたところで由也くんは私と出会った。入社するつもりの無かった父親の会社。しかも突然名刺と試供品だけで一人で新規を回れと言い渡された。それがどれだけしんどいか営業の私には分かる。社内では社長子息だと距離を置かれひとりぼっちだった由也くんは私と会うことで救われていた。ランチしたりデート紛いの逢瀬を続けて由也くんも私も意識した。私はあの頃由也くんが御曹司だとは知らなかった、だから辛いなんてこれっぽっちも思わなかった。一緒に過ごせて楽しかった。でもその一方で由也くんは自分が跡継ぎでライバル会社の私と付き合うことを親に許しを請うことすら出来なくて、誰に話せる訳でもなくて、きっとずっとずっと辛かったんだと……。