年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「綾香さん」
「ん。なあに」
「びっくりしないでね」
「あ、うん。ってかさっきも聞いたし」
旅館みたいな邸宅に驚いていた私にはもう驚くことも無いだろうと高を括る。由也くんはドアを開けて中に入った。
「ただいま帰りました」
「お帰り。オーロラは見えたのか?」
「いえ。生憎天候が悪くて」
由也くんの背後から中をのぞく。そこにはソファで新聞を読むスマ乳社長がいた。中肉中背、でも肩がガッチリしてガタイがいい。ホームページで散々見ていた社長、本物だとドキドキした。妙な威圧感、良く言えばカリスマ。