年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
 喫茶店に入り、席に着く。


「あの……突然に伺ってすみませんでした。あんなことになるなんて……」
「いえ、こちらこそあんな場面をお見せして……」
「……」
「……」


 ポツリポツリとブツ切れる会話。あんたのせいで由也は殴られたんだから慰謝料を寄越せとか、あんたみたいな何処の馬の骨とも、いや豚の骨とも分からない女が息子をたぶらかして、とか思ってるんだろうか。深々と頭を下げられたなら手切れ金か、息子とか別れてください的な。一瞬にして負の妄想が駆け巡る。


「それに……突然でも無いですよ」
「へ??」
「由也に恋人はいるのは何と無く気付いてましたから……。母親の勘でしかありませんでしたけど……」
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