年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「随分と遅い親離れなのかもしれません」
「……」
由也くんは言ってた。父親を裏切る気は無い、会社を裏切る気も無い、でも私も諦めないって。
「私からも主人を説得します。もういい加減子離れしなさいって。子を縛り付けてもいずれは巣立ちます。主人も上の子で分かっている筈なので」
そこまで言うと由也くんのお母さんは頭を下げた。
「由也の幸せを願うなら由也と戦ってあげてください」
「お、お母さ……じゃなかった、藤池さん、あ、あの、頭を上げてください」
「由也のそばにいてやってもらえませんか」