年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
由也くんは抵抗しなかった。再び拳が飛んで来ても由也くんは反撃するどころか避けてない気がする。
「あのときもそうだったな」
「あのとき?」
「ああ。殴られるのを分かってて殴られてるっつうか。避けねーんだよ、変に堂々としててよ」
私が手術を受けた日、鎌谷は由也くんに告げに行った。端から殴るつもりでいた。由也くんの胸倉を掴み殴った。でも由也くんは避ける気配はまるで無かった。
「よっぽど反射神経が鈍いのか、喧嘩したこともねーのかと思ったけど……逆に殴られ慣れてたんだな」