年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
由也くんは財布を出し、二人分のチケットを買おうとした。いつも割り勘だから私は慌てて自分の財布をだした。けど、由也くんに制された。今まで割り勘にしてきたのは副社長だとばれない様に、平社員のふりをするためだろうと思った。チケット購入し、中に入る。エントランスには円筒状の水槽、イワシがキラキラと群れを成して泳いでいる。
「“美味しそう?”」
「ははは。由也くん覚えてたの?」
初めて来たとき私はイワシの群れを見るなり、美味しそうと言って由也くんを笑わせたのを思い出した。周りには家族連れもいて、怪訝そうな顔をされたのも覚えている。
いつものように、どちらからともなく手を繋ぐ。薄暗い中を見て回った。自由に泳ぐ魚たちに壺に入ったまま動かない魚たち。水槽の淡いブルーに癒された。イルカのショーも真ん前で見られた。時折水しぶきが顔に掛かり、二人で笑い合う。
「“美味しそう?”」
「ははは。由也くん覚えてたの?」
初めて来たとき私はイワシの群れを見るなり、美味しそうと言って由也くんを笑わせたのを思い出した。周りには家族連れもいて、怪訝そうな顔をされたのも覚えている。
いつものように、どちらからともなく手を繋ぐ。薄暗い中を見て回った。自由に泳ぐ魚たちに壺に入ったまま動かない魚たち。水槽の淡いブルーに癒された。イルカのショーも真ん前で見られた。時折水しぶきが顔に掛かり、二人で笑い合う。