年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)


 自分でも驚くほどあっさりだった。もっと泣くかと思った。もっと由也くんに喚くと思った。金持ちボンボンのお遊びだったの?、とか、結婚迫られそうだから面倒になった?、とか。


「長谷川も最後にあちこち行けて幸せだったんじゃないのか?」
「そだね」
「イルカのショーもパンナコッタも心残りだったんだろ?」
「パンナコッタじゃなくてクレームブリュレ」


 いつも私が行きたいところを決めて行く癖に私はツメが甘かった。ショーの時間に間に合わなかったりクレームブリュレも予約必須ってあちこちのブログや口コミサイトに書いてあったのに、調べずに出掛けてはオアズケを喰らってばかりいた。


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