年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
 もう止められなかった。この人が欲しくて欲しくて仕方なかった。しばらくしてもう一度由也くんを離して、車から降り、由也くんを部屋に誘った。玄関に入るなり再び唇を重ねる。乱暴に自分の服や互いの服を剥ぎ取り落しながらベッドに向かった。

 夢中だった。互いに無我夢中で体を貪った。エッチするときは明かりなんてつけたこともなかったのに、消す時間も惜しくて抱き合う。言葉を掛ける余裕すら無い。きつくきつく力強く、優しさという言葉が無縁みたいに……。

 やっぱり駄目だ。離れるなんて出来ない。由也くんのそばにいたい。由也くんに抱かれたい。そして由也くんをサポートしたいって思った。結婚出来なくたっていい、子供を産めなくたっていい。由也くんのそばにいて由也くんを支えたい……。


「綾香さんっ、駄目です」
「いいよ由也くんっ。来て」
「うん……あっ」

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