続・溺愛協奏曲 蓮と莉子の甘々な日々

赤ん坊の頃親に捨てられた拓巳くん、子供の頃お母さんが死んでしまった蓮



そして、母親が出て行って行方不明だったあたし・・・・



色々な形の親子関係があって事情も様々なんだろうけど・・・そこにあるのは愛情であるとあたしは信じたい




いや・・・・一番信じてやまないのはあたしなのかもしれない




「茜ちゃん・・・拓巳には確かに両親はいないかもしれないけど東條組の組長である蓮の親父さん・・・今は亡き蓮の母親である薫さん、組員のみんな、それに俺たち友達・・・こんなに
支えてくれる人が沢山いる・・ある意味俺は拓巳が羨ましいよ」




そう言うと寂しげな笑みを浮かべた涼くん



涼くんの両親ってどんなひとなの？って言葉が出かかったけれど伏し目がちにドリルに目を落とし勉強し始めた涼くんにタイミングを逃しそのまま勉強を続けた




茜ちゃんたちは涼くんの言うとおりだね～なんて笑みを浮かべると再び勉強を始める



淋しげな表情を浮かべる涼くんが気になったけれど何だか寄せ付けないようなオーラが漂っているからあたしは涼くんを見守るしかなかった



でも拓巳くんが調べものをして帰って来たころには何事もなかったように勉強会が開始され・・・



図書室が閉館するまで勉強が続けられ、いつもの涼くんに戻っていた為涼くんが人知れず悩んでいたなんて気付きもしなくて・・・あたしはそんなこともすっかり忘れ試験モードに突入していた