続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
「この間試験勉強してる時ちらっと聞いたのよ、でも蓮の心中は穏やかじゃなかっただろうね
莉子のこと大好きな龍音寺さんと一緒にお茶だなんて今までの蓮じゃ考えられないけど・・」



「茜ちゃん!それだけ莉子ちゃんのことが好きだって証拠なんじゃない?でも、蓮兄が女の子とお茶してるのなんて聞いたことないから莉子ちゃんが初めてなんじゃないかな」




「あ~そういえばそうかも・・・・あたしも長年一緒にいるけど女の子と喫茶店でケーキ食べるなんて聞いたことないし、莉子に逢うまでは女なんてベットの上でしか逢ったことなかったんじゃない?」




ケラケラ言いながら笑い転げる茜ちゃんの言葉に耳を傾ける



蓮って、女の子と喫茶店でデートなんてしたことなかったんだ



しかも・・・・・ベットの上でしか逢ったことないって・・・それってそういうことだよね



体の関係があったってことだよね・・・



蓮があたしと逢うまえのことなのに胸に湧き上がる小さな火種のような嫉妬心



ベットで抱き合う蓮の姿を振り払うように深い溜息をつく




すると、タイミングよく頼んでいたケーキと紅茶が運ばれてきた



あたしは嫉妬心を気付かれたくなくて平然とした顔で黙々とケーキを頬張った




そんなあたしをじっと見つめる玲奈ちゃんと茜ちゃん



心まで見透かされそうでふたりに精一杯の笑みを浮かべた



「な・・・なに?ふたりとも・・・・茜ちゃんも玲奈ちゃんもどうかしたの?」




「莉子!なんだか泣きそうな顔してるけど、女とベットの上でしか逢ったことがなかった男が
したことのないデートをして今まで指一本触れないで付き合ってきた!それは莉子だから・・
莉子のことを好きだからでしょ?あんたもっと自信持ちなさいよ」



茜ちゃんはそう言うとあたしの手をぎゅっと握りしめた
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