続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
もし神様の悪戯だとしたら神様って・・・・なんていじわるなんだろう



人間同士の意思疎通の手段である声を奪ってしまうなんて・・・・



でも、そんなことをする神様にもなにか理由があるのかもしれない




その理由って・・・・なんなんだろう




考えても結論の出ない問いに行き詰ったあたしは思わず天を仰いだ



「莉子、腹ごしらえしたら早速泳ぐぞ!早く食え」




「あ・・・・うん」




蓮は焼きそばの入ったパックをあたしに渡すとシートに座りながら呟いた




「莉子が気に病んでも仕方ねえ・・・・最終的には自分で乗り越えるしかねえんだ、強くなるしかねえ・・意外と時間が解決してくれたりするのかもな」




蓮はそう言ってふっと笑った



そうだよね、自分で乗り越えるしかない・・・・蓮の言うとおりだ



あたしも強くなろう・・・そう思いながらシートに座って焼きそばを少し食べた




あたしは焼きそばを少し食べるとお腹がいっぱいになり残った分をあっという間に蓮が食べてくれた





食べ終わると貴重品もあるということなのでみんなで荷物当番を順番にすることに・・・



でも・・・・肝心なことをあたしってばすっかり忘れていた




あたし・・・・実はあんまり泳ぐの得意じゃないんだよね、溜息をついて海を眺める





いっそのことずっと荷物当番してようかな、ちらりと蓮の顔を覗き込んだ
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