続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
「あたし、莉子が万が一にでも堕ろすなんてこと口にしたらおもいっきり殴ってたかもしれないけど・・・・莉子の気持ちは最初っから産むって選択しかなかったんだ、よかった」



茜ちゃんはそんなことをぽつりと呟く



そんな茜ちゃんに殴っちゃ駄目だよ~なんて拓巳くんたちは言ってたけど・・・



それからあたし達は他愛もないことを話しながらも自然と話題は夏休みのことになった



蓮にはまだあたしが妊娠したことを報告していないと言うとふたりは物凄く驚いていたけど




海の向こうにいる蓮に迷惑をかけたくない・・・・あたし一人で頑張って無事に産んで見せる



って話をするとあたしの決意が固いと思ったのか溜息をつきながらも承諾してくれた



「でも、莉子ちゃんは一人じゃないでしょ?俺たちがいるし幸い俺の親父も全面的に協力するって言ってるし・・・・息子の友達でもあるし大事な患者さんでもあるしね」




涼くんはそう言うとやんわりと微笑みながらテーブルのコーラを飲み干した



「でも、今年の夏休みは莉子ちゃんたちとまた海とかプールに行きたいなって思ってたのに
莉子ちゃんは赤ちゃんがいるから無理だよね」




玲奈ちゃんが少し悲しそうな顔を浮かべながら呟く



無理は禁物って先生も言ってたし泳ぐのってどうなんだろ?



赤ちゃんの為にも自粛したほうがいいのかな



先生に聞いてからのほうがいいよね



そう思ったあたしは怜奈ちゃんに向き直るとゆっくりと話し出した



「玲奈ちゃん!念のため先生に聞いてみるよ・・・妊娠は病気じゃないんだし、大丈夫な気がするけど」




あたしがそう答えると玲奈ちゃんの大きな瞳が更に大きくなった
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