続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
食べ終えると早速身支度をしてふたりで街へと繰り出した



車で行くのかと思ったらなんだか違ったみたいで・・・・



「今日は莉子と歩きたい気分なんだ」



そう言ってすっと手を差し出す慎ちゃん



これ・・・・手を繋ぐってこと?



「今日は人も多いし迷子になったら困るから・・・・まあ俺は莉子だったらどんな格好してても見つけられる自信があるけどね」




そんなことを言う慎ちゃんにちょっと驚いたけどあたしはそっと慎ちゃんと手を繋いだ


それにしてもどんな格好をしててもって・・・・そんなの無理に決まってる・・・よね



「あ・・・見つけられるわけないって思ってるな?」



「だって・・・・どんな格好しててもって言うから、無理だと思っただけなんだけど」



「無理じゃないよ・・・・世界中のどこに居ても俺は莉子を見つけてみせる」



慎ちゃんはそう呟くとそっと頬を撫でる



クリスマスの魔法なのか自分でも赤くなるのがわかった



もしかして・・・・あたし口説かれてる?そう思わずにはいられない言葉を言われてあたしは少々戸惑い気味




でもこんなことを言われて心が動かない女子はいないだろうな、ふと物思いにふけっていると一瞬頭を過るのはあの人の笑顔




重症だね、蓮のこと・・・・嫌いになりたいのに、嫌いになんてなれないよ




もし嫌いになれたら、あたしは慎ちゃんの思いに答えてあげることは出来るんだろうか




そんな答えの出ない問いを心の中でそっと呟くと駅前へと足早に歩き出した











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